国籍別ではパナマが八件と最も多く、排出海域別では南西海域が一二件と最も多かった。
IV 投棄船舶の状況
海上保安庁が平成七年に確認した投棄船舶は一、六七二隻(うちFRP七八三隻)で、このうち処理された隻数は一、〇七九隻(うちFRP四九九隻)、未処理の隻数は五九三隻(うちFRP二八四隻)となっている。
また平成七年四月一日から全国で運用を開始した「廃船指導票」の運用状況については、前記確認隻数のうち一、三一八隻(うちFRP七一六隻)に対して廃船指導票貼付による指導を行い、このうちの八三七隻(うちFRP四五六隻)が処理された。
V 廃油ボールの漂流および漂着状況
海上保安庁では、国際的に統一された手法で、わが国局辺海域および沿岸部における廃油ポールの漂流・漂着状況の調査を実施している。平成七年における廃油ボールの漂流は、前年に比べ大幅に減少したが、漂着は前年に比べ多少増加した。
投棄船舶の確認隻数の推移

主な海上環境事件
※国定公園内児童用古靴違法投棄事件
名古屋海上保安部は、平成七年六月二十一日、国定公園内の海岸に廃棄物を投棄した潮干狩り漁場管理者ほか三人を、自然公園法および廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反で検挙した。
同保安部の調べによると、同人らは共謀のうえ平成七年五月二十日から五月三十日の間、三回にわたり不要となった児童用運動靴合計百十二足を、三河湾国定公園第二種特定地区に指定されている南知多ビーチランド地先海域に投棄したもの。
※大阪書内廃ワイヤロープ選法政奏事件
大阪海上保安監部は、平成七年九月一日、海域に廃棄物を投棄した木材運搬船の荷役作業員三社三十六人を廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反で検挙した。
同保安監部の調べによると、同人らは、平成四年十月から平成七年七月までの問、荷役に伴い不要となった廃ワイヤロープ約二十二トンを大阪港内に投棄したもの。
※古紙再生業者汚水連法排出事件
東播磨海上保安部は、平成七年八月二十八日、海域に汚水を排出した会社代表取締役ら三人を水質汚濁防止法違反で検挙した。
同保安部の詞べによると、古紙再生業代表取締役ら三人が七月二